用法・用量
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本剤は急速静注でも点滴静注でも安全性が確認されていますので、どちらの方法でも投与できます。
本剤が適応となる患者は、緊急で生命を脅かす可能性のある臨床状態にあることから、可能な限り早く投与しダビガトランの抗凝固作用を中和することが有益であると考えます。
ご施設や患者様の状況に応じた投与方法にて、ご使用いただきますようお願いいたします。
<参考>
電子添文 6.用法及び用量
通常、成人にはイダルシズマブ(遺伝子組換え)として1回5g(1バイアル2.5g/50mLを2バイアル)を点滴静注又は急速静注する。
ただし、点滴静注の場合は1バイアルにつき5~10分かけて投与すること。<引用>
プリズバインド静注液 電子添文 -
本剤投与時に静脈ラインを使用する場合は、他の薬剤との混合を避けるため、本剤の注入前後にラインを日局生理食塩液でフラッシュしてください。
同じ点滴ルートを介して、同時に他の薬剤を併用しないでください。<引用>
プリズバインド静注液 電子添文 -
本剤は投与完了直後にプラザキサ(ダビガトラン)の抗凝固作用を中和します。
患者様の状態や手術または処置の内容などを考慮してご対応をお願いします。<参考>
国際共同第Ⅲ相試験では、ほとんどの患者で、血漿中ダビガトランは本剤投与終了後から持続的に中和されたが、一部の患者では主に本剤投与12時間以上経過後に末梢からのダビガトランの再分布によると考えられる、非結合型総ダビガトラン濃度、血液凝固マーカー値の上昇が認められた。<引用>
プリズバインド静注液 電子添文 -
本剤の投与により患者様の臨床的な安定や十分な止血達成が確認できた場合は、速やかに適切な抗凝固療法の再開を考慮していただくようにお願いします。
なお、ダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩(プラザキサ)の投与は本剤の投与から24時間後に再開可能であり、その他の抗凝固剤の投与は本剤投与後いつでも再開可能です。<引用>
プリズバインド静注液 電子添文 -
本剤の再投与例に関する安全性および有効性の十分なデータはないことから、再投与は慎重に判断してください。
一般的には、抗薬物抗体が発現した場合、再投与時に抗薬物抗体が効果や過敏症の発現に影響を及ぼす可能性が想定されます。<参考>
海外第Ⅰ相試験において、健康成人6例に、ダビガトラン定常状態下でプリズバインド(イダルシズマブとして)2.5gを初回投与し、その約2ヵ月後に再投与したときの有効性および安全性について検討が行われました。
その結果、プリズバインド初回投与後および再投与後でイダルシズマブ血漿中濃度はほぼ同様に推移しました。
また、初回投与後と再投与後において、イダルシズマブの中和効果に違いは認められませんでした。
プリズバインドの再投与を受けた6例は、プリズバインド投与前に抗イダルシズマブ抗体の発現は認められませんでした。このうち1例は、再投与後の追跡調査期間(3ヵ月間)の来院時において、抗イダルシズマブ抗体の発現が認められました。<引用>
プリズバインド静注液 適正使用のポイント -
電子添文上、食事の影響についての記載はございません。
<参考>
6.用法及び用量
通常、成人にはイダルシズマブ(遺伝子組換え)として1回5g(1バイアル2.5g/50mLを2バイアル)を点滴静注又は急速静注する。ただし、点滴静注の場合は1バイアルにつき5~10分かけて投与すること。<引用>
プリズバインド静注液 電子添文
安定性
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未開封のバイアルの状態で、40ºC/75%R.H.では0.5カ月まで、25ºC/60%R.H.では6カ月までは規格内でした。
また、キセノンランプ(20ºC)、120万lux・hr、200W・h/㎡以上の条件においては、純度試験の結果が規格外となりました。
なお、本剤は防腐剤を含有していないため、バイアルは1回限りの使用とし、開封後は速やかに使用していただくようにお願いします。<引用>
プリズバインド静注液 電子添文
プリズバインド静注液 インタビューフォーム Ⅳ.製剤に関する項目 6.製剤の各種条件下における安定性 -
本剤と他剤との配合変化を検討したデータはありませんので他剤との配合はしないようお願い致します。
<引用>
プリズバインド静注液 インタビューフォーム Ⅳ.製剤に関する項目 8.他剤との配合変化(物理化学的変化)
特殊患者
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本剤の電子添文上、妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること、と記載しています。
<引用>
プリズバインド静注液 電子添文 -
本剤の電子添文上、「通常成人には」と記載しておりますので、小児への使用はお勧めできません。
また、小児等を対象とした臨床試験は実施しておらず、小児への有効性及び安全性は確立しておりません。<参考>
電子添文 6.用法及び用量 通常、成人にはイダルシズマブ(遺伝子組換え)として1回5g(1バイアル2.5g/50mLを2バイアル)を点滴静注又は急速静注する。ただし、点滴静注の場合は1バイアルにつき5~10分かけて投与すること。
電子添文 9.7 小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。<引用>
プリズバインド静注液 電子添文 -
本剤の電子添文上、高齢者への投与に関する注意喚起を行っておりません。
<引用>
プリズバインド静注液 電子添文 -
本剤の電子添文上、肝機能障害患者への投与に関する注意喚起を行っておりません。
<参考>
390例の患者から得られた結果より、肝機能正常患者(CmaxはN=322、AUC0-24は=272)に比べて、軽度の肝機能障害患者(ASTあるいはALTの上昇が基準値上限の2倍未満)、中等度の肝機能障害患者(ASTあるいはALTの上昇が基準値上限の2倍以上3倍未満)、高度の肝機能障害患者(ASTあるいはALTの上昇が基準値上限の3倍以上)のCmax及びAUC0-24の変化は、+1%、+4%、-2%(N=40、4、24)及び-3%、+36%、+17% (N=34、3、21)であった。<引用>
プリズバインド静注液 電子添文 -
本剤の電子添文上、腎機能障害患者への投与に関する注意喚起を行っておりません。
<参考>
411例の患者から得られた結果より、正常の腎機能患者(クレアチニンクリアランス(CrCL)80mL/min以上、CmaxはN=89、AUC0-24はN=76)に比べて、軽度の腎機能障害患者(CrCL 50mL/min以上80mL/min未満)、中等度の腎機能障害患者(CrCL 30mL/min以上50mL/min未満)、高度の腎機能障害患者(CrCL 30mL/min未満)のCmax及びAUC0-24は、それぞれ20%、29%、33%(N=136、109、77)及び38%、90%、146%(N=116、96、59)上昇した。<引用>
プリズバインド静注液 電子添文 -
本剤の電子添文上、治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること、と記載しています。
本剤の乳汁中への移行については不明です。<引用>
プリズバインド静注液 電子添文